カスタムキュー職人であるDavid
Kikel(デービッド・キケル)氏は7歳にしてビリヤードを始めた。子供の頃から木工を趣味とし、学校卒業後は絵画のフレームのメーカーに就職、その後はアンティーク家具の修理の仕事に従事した。その間もプレイヤーとして活躍し、地元市のチャンピオンに何回も輝いた。インターナショナルトーナメントに出場した経験もあり、プレイヤーとしての腕前はプロ級といえる。
当時、同じ町に住んでいたカスタムキューメーカーの工房を訪ね、仕事ぶりを見ているうちに、自らキュー作りを始める決心をしてキュー職人として独立した。彼はトッププレイヤーとしての経験を基に、キュー作りを始めてからシャフトのテーパーを6回、バットのテーパーを4回も変更し、ついに納得のいく最高のプレイアビリティーに到達した。
その卓越したキュー職人としての技術と、素材自体が持つ独特な色を絶妙に配合した絵画的なキューデザインで、1994年にキュー職人達による公正な投票により「世界の最高級キュー職人」の一人に選ばれた天才肌の職人である。コンピューター制御のCNC切削機械などは一切使わず、少量生産の「最高のハンドメイド」を売り物にした職人気質から生まれる斬新なデザインと丹念な仕上がりのキューは、Kikel(キケル)独特のキューメイキングの世界を作り上げ、既に、プレミアムブランドとなっている。
Kikelオリジナル・木ネジフラットフェイスジョイント
よりスティフで力強い打球感を求めてKikelが採用した独特のオリジナルの木ネジフラットフェイスジョイント。バットとシャフトの一体感がより強く、キュー先で球を切るように「ひねり」がのることから、「まるで、ワンピースのキューのようなパワーがあり、見越しが少ないが、切れがのる」との評価が高い。
Kikelオリジナル・5/16-14パイロテッドステンレスジョント
Kikelオリジナルの木ネジフラットフェイスジョイントに比べ、タッチが柔らかで撞いた際の打球感が自然に手に伝わる。一般的に多く使用されている5/16-14パイロテッドステンレスジョントだが、Kikelはバットのステンレスの受けの内部に丁寧に加工した円柱の木を埋め込み、シャフトの凸の部分がその木と密接する構造をとることで、一般的なパイロテッドステンレスジョントよりもバットとシャフトの一体感が強くなるような設計を施し、ここにもKikelのオリジナルで精緻な工夫がなされている。
Kikelクラシックデザインモデル
「クラシックデザイン」とは、Balabushkaを始め、多くのキューメーカーがモチーフにしているキューの伝統的なデザインパターンである。それ故に、「クラシックデザイン」とか「ルネサンスデザイン」とか「トラディショナルデザイン」など様々な表し方もあるデザインパターンである。このような保守的ともいえるデザインパターンも、Kikelの手にかかると、素材自体が持つ独特な色づかいの組み合わせにより、保守的なデザインながら、他のキューメーカーがデザインするクラシックデザインとは一風変わった趣のある斬新さをかもし出している。
Kikelユニークデザインモデル
Kikelのユニークでオリジナリティーあふれるデザイン。素材自体が持つ独特な色を絶妙に配合したデザインは、他のキューメーカーでは、とても思いつかないような色の組み合わせから生まれるユニークなデザイン。そのデザインは「絵画的」とも「色彩的」とも表されている。一般的にはオッドとも思える色の組み合わせをKikelの優れた色彩感覚でうまくまとめ、キューという限られた空間にKikelの独特な世界を作り出している。
当社はKikelとの長年の付き合いの中で深めた信頼関係を基に日本を含めた極東地域の総代理店の関係にあります。そのため、Kikelは当社には当社用に素材から厳選したOne
of a kind(1本物)のキューのみを特別に作製しています。
◆David
Kikel氏からのコメント◆
今後も、ローズウッドやカーリーウォールナッツ、ウォールナッツバールウッドのようなあまり使われていない素材を積極的に使っていきたい。若い頃、インターナショナルトーナメントにも参戦した私だが、キューの仕様については、何度も改良を加えて現在の仕様に到達した。だから、私のキューはどのレベルのプレイヤーが使っても納得してもらえると思う。私の製作した「一本物」のキューを直に手渡しているのは、日本を含めた極東地域ではALPHA
International Inc.だけだが、是非、ショップに足を運んで私のキューを直にご覧頂きたい。
by David Kikel